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不登校・ひきこもりバックアップセミナー講演内容

2015年1月25日(日)■登進研バックアップセミナー92

不登校―「学校に行く」という常識をどう超えるか

3人の若者の体験から、ありのままの自分を受け入れ、元気を取り戻すまでの親子のかかわりを探る

 2014年も残すところあとわずかとなりました。急激な寒波の訪れと師走の忙しさのダブルパンチで、かぜをひいている方も多いようです。そういえば、不登校の息子さんがかぜで寝込んだとき、会社を休まざるを得ず、「なんで家でぬくぬく過ごしてるのにかぜをひくのよ、と腹が立った」というお母さんがおられました。その気持ちよーくわかります! でも、家でゲームばかりしててもかぜはひくので(笑)、いつもよりちょっとだけやさしくしてあげてくださいね。

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 「学校は行くもの」「行くのが当たり前」——それは長い間、誰もが信じて疑わない"常識"でした。かつて不登校だったある女の子は、「最初は、『行かない』という選択肢が私にも母にもなかった」と言います。「だから、『行きなさい!』『大丈夫だから』という感じで無理やり登校させられた。その頃は、母も私もこれ以上ないくらい荒れに荒れて、お互い大泣きしながら怒鳴りあったりした」
 中2から不登校になった男の子は、当時のことをこう振り返ります。
「漠然とした不安と、自分が普通じゃないという不安、普通から逸脱することへの不安をずっと抱えていた。学校に行かない自分は普通じゃないと悩んだ。この悩みは高2くらいまで続いた」
 子どもたちは、体は家にいながらも、心は「学校」にとらわれて、少しも休めていないようにみえます。それを示す典型的な例が、アンケートに寄せられた小5の男の子のエピソードです。
 「自分で、その日にやることをメモに書いていて、『学校が嫌だ』と言いながらも、メモに『学校』と書いていました。行かなくてはいけないと、自分なりに自覚はしているようです」
 この男の子は、つねに頭のどこかに「学校」があるのでしょう。「行かなきゃ」と思いつつ「行けない」。そんな自分にプレッシャーをかけるかのように書かれた「学校」の二文字に、この子の葛藤がみえるようで胸が痛みます。そのメモを見て「一応自覚はしてるのね」とちょっと安心したお母さんもまた「学校に行かなくてはいけない」という"常識"にしばられて身動きがとれなくなっているのかもしれません。
 こうした葛藤を経て、やがて「学校に行っても行かなくても自分は自分」「みんなと同じである必要はない」「自分らしく生きていけばいい」という思いに至るわけですが、それまでの道のりは容易ではなく、そこに一人ひとりの成長のドラマがあります。

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 第1部は、「不登校―『学校に行く』という常識をどう超えるか」をテーマに、3人の不登校経験者をゲストに迎え、当時の不安や焦り、自責の念、ご両親との対立などを経て、元気を取り戻すまでの道のりをお話しいただきます。彼らとご両親は、どんな過程を経て、「学校は行くもの」という"常識"から解放され、その"常識"を超えることができたのか。そして、"常識"から解き放たれることによって何が変わったのか、何が見えてきたのかに耳を傾けたいと思います。3人のゲストは、小5から中3まで不登校、中高一貫校で不登校、高校での不登校後に転入と、それぞれ異なる経験をもつ若者にご協力いただく予定です。
 海野千細さん(八王子市教育委員会学校教育部教育支援課相談担当主任)には、彼らの体験談からかかわりのポイントを導き出すナビゲーター役を務めていただきます。長年、八王子市教育センターの教育相談室長として不登校の子どもたちと親御さんに寄り添ってきた海野さんの豊富な経験にもとづくアドバイスは毎回大好評で、講演を心待ちにしている参加者も少なくありません。3人のゲストと海野千細さんのコラボレーションから、みなさまのお子さんが元気になれるためのヒントを見つけていただければ幸いです。
 司会は、公立の教育相談機関で主任相談員として活躍されている齊藤真沙美さん(臨床心理士)、当研究会代表の荒井裕司が助言者を務めます。

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 第2部の「質疑応答」では、3人のゲストと講師、助言者が、会場からの質問に時間の許すかぎり回答します。質問用紙に記入する形式ですので、大勢の前で発言するのは苦手という方も大丈夫。日頃から気になっていること、知りたいことなど、なんでもどんどん質問してください。その後、参加者のみなさまがセミナーの感想や日頃の思いなどを語り合う「シェア」の時間も設けます。

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 第3部の個別相談では、不登校に関する心と進路の問題にカウンセラーと専門相談員が一対一でお応えします。なお、個別相談は事前にお申込みいただいた方のうち先着30名様に限らせていただきますので、ご了承ください。  みなさまのご参加を心よりお待ちしています。
 

●開催日時
 2015年1月25日(日)13:00〜17:00(開場12:30)

●会 場
 SYDビル2階ホール 渋谷区千駄ケ谷4-25-2 Tel.03-3405-5672
 【交通】JR代々木駅西口・都営大江戸線代々木駅A2下車、徒歩5分

●定員
 160名

●参加費
 1000円

●プログラム
【第1部】不登校―「学校に行く」という常識をどう超えるか
講 師 海野千細(八王子市教育委員会学校教育部教育支援課相談担当主任)
ゲスト 不登校を体験した3人の若者
司 会 齊藤真沙美(臨床心理士)
助言者 荒井裕司(登進研代表)

【第2部】質疑応答(3人のゲストと講師、助言者が会場からの質問に時間の許すかぎり回答)
シェア

【第3部】個別相談(心と進路の相談)



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2014年12月7日(日)■登進研バックアップセミナー91

不登校は、なぜ"治る"のか

人間関係で傷ついた子どもたちが、再び人とかかわって生きていくために何が必要か

 「木枯らし1号」が昨年より15日も早くやってきた東京地方。あわててタンスの奥からコートをひっぱりだした方も多いのではないでしょうか。季節の変わりめは体調をくずしやすいものです。疲れたなと思ったら、たまには自分を甘やかして、「お母さん」「お父さん」の役割をちょっとお休みしてみませんか?

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 不登校のお子さんについて心配なこととしてよくあげられるのが、自信・意欲の喪失、学習の遅れとそれにともなう進路問題、そして、同世代との交流がない(少ない)ことです。「同世代との交流のなさ」について考えるとき、不登校経験をもつある青年の言葉をよく思い出します。彼は、「進路について考えるようになったきっかけは?」という質問にこんなふうに答えてくれました。
「ひとつは中2のとき、小学校の同級会があったんですが、不登校だからどうせ参加しないと思ったのか、僕には連絡が来なかったんです。実際は呼ばれても行かなかったと思いますが、友だちから見捨てられたような気がしてすごくショックでした。本当の友だちがほしいなと思って、高校に行けば友だちができるかもしれないと考えました。進路のことを具体的にイメージしたのは、そのときが初めてです」

 「ふたつめは、母とのやりとりのなかで考えたことです。母は、『高校行くの?』とか『これから先どうするの?』という言い方はしないで、『何かやりたいことあるの?』と聞いてくれました。それで2、3日考えて、『友だちをつくりたいから、高校に行きたい』と答えました」

 わたしたち大人は、進路について「将来、困るから」「せめて高校くらい出ておかないと」といった働きかけをしがちですが、「友だちをつくりたいから」という発想には正直驚きました。また、彼は、不登校中の自分を支えてくれたものとして、「学校に行けなかった2年間、毎朝欠かさず迎えにきてくれた友だち」「学校までの通学路を一緒に歩いてくれた児童相談所の方」「そして、母」と答えています。

 再び外の世界に向けて一歩を踏み出そうとする過程で、彼を支えた他者。不登校の子どもたちにとって、他者の存在はどのような意味をもっているのでしょうか。

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 第1部の講師、斎藤環さん(筑波大学教授)は、その著書のなかで、「人間の自信回復のルートとして、『肯定的な対人関係(相手を肯定し、相手からも肯定される)』は、極めて重要なものです。重要な他者から承認され、自分を受け入れてもらうこと。私の考えでは、これこそが最も手近で簡便な自信回復の方法です」と述べています。

 しかし、不登校やひきこもっている人にとって、他者とかかわり、関係をつくることは非常に高いハードルのように思えます。そのハードルをどうしたら越えられるのか。そのために親にできるサポートとは何か。そして、なぜ人とかかわることがそれほど重要なのでしょうか。

 また、斎藤さんは、不登校に対する治療や支援の目標は、「再登校させること」ではなく、「どうすれば子どもが元気になるか」にあり、かつ、「元気になるための万人向けのマニュアルなどない」と言い切ります。
 では、具体的にどうすれば、子どもたちは元気になるのでしょうか。
 斎藤さんに、じっくりお話をうかがいます。

 第2部は、1問2答「だれのための進路選択なのか?」を行います。
 この時期、卒業・進級・進学という大きな節目を間近にひかえ、進路選択に悩んでおられるお母さんお父さんも多いことでしょう。そこで、これまでアンケート等で参加者のみなさまから寄せられた疑問・質問のなかから主として進路に関するものを取り上げ、ひとつの質問に対して、①その子の心の状態をふまえてどんなサポートができるのかという心理面からのアプローチと、②その子の個性や希望に合った学校選びを中心としたアプローチという2つの側面から、それぞれ2人の専門家が回答します。

 回答者は、小澤美代子さん(さくら教育研究所所長)、霜村麦さん(臨床心理士)、齊藤真沙美さん(臨床心理士)、荒井裕司(登進研代表)の4人。全体を通して、「だれのための進路選択なのか?」という切り口を意識し、その子の将来を見据えた進路選択のあり方をみなさまと一緒に考えてみたいと思います。

 第2部の最後には、参加者のみなさまが本日のセミナーの感想や日頃の思いなどを語り合う「シェア」の時間も設けます。

 第3部個別相談では、不登校に関する心と進路の問題にカウンセラーと専門相談員が一対一でお応えします。なお、個別相談は事前にお申込みいただいた方のうち先着30名様に限らせていただきますので、ご了承ください。

 みなさまのご参加を心よりお待ちしています。
 

●開催日時
 平成26年12月7日(日)13:00〜17:00(開場12:30)

※今回のテーマ「不登校は、なぜ“治る”のか」について、「不登校は治るという表現自体、考え方が間違っていると思います」というご指摘を頂戴しました。私どもの説明不足が原因で、同じように不快な思いをされた方がいらっしゃるのではと思い、お詫びと同時に、改めて登進研としての立場をお伝えしたいと思います。  私どもの基本的なスタンスとして、「不登校は学校に行けない(もしくは行かない)状態をあらわすものであり、病気(病名)ではない」という認識をもっています。言い換えれば、不登校という状態をダメな状態、悪い状態とはまったく考えておりません。  その認識のもとに、これまで「不登校—待っていれば自然に“治る”のか」「不登校が“治る”とはどういうことか」といったテーマでもセミナーを行ってきました。病気(病名)ではないと考えておりますので、一般的な治す、治るとは異なる意味で使っているというニュアンスを伝えるため、すべて括弧つきで“治る”“治す”と表現しています。さらに、不登校は病気(病名)ではないことを強調するためにも、そして、不登校状態から元気になる状態をイメージしやすい言葉として“治る”“治す”を積極的な意味で使っています。その都度、誠意をもってご説明することでご理解をいただいてきたと思っておりますが、今回は、その説明を省いてしまったことで、不快な思いや誤解を抱かせてしまいましたことについて、深くお詫び申し上げます。

●会 場
 SYDビル2階ホール 渋谷区千駄ケ谷4-25-2 Tel.03-3405-5672
 【交通】JR代々木駅西口・都営大江戸線代々木駅A2下車、徒歩5分

●定員
 160名

●参加費
 1000円

●プログラム
【第1部】講演「不登校は、なぜ"治る"のか」
講 師 斎藤 環(筑波大学医学医療系社会精神保健学教授)

【第2部】1問2答「だれのための進路選択なのか?」
回答者

小澤美代子(さくら教育研究所所長)
霜村 麦 (臨床心理士)
齊藤真沙美(臨床心理士)
荒井 裕司(登進研代表)

【第3部】個別相談(心と進路の相談)



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2014年9月7日(日)■登進研90回記念セミナー

人はなぜ不登校になるのか

それぞれの不登校の意味を掘り下げることで見えてくるものがある

 「言うまいと思えど今日の暑さかな」という句がありますが、今日もいったい何度、「暑い〜!」と口にしたことでしょう。今年はまた特段の暑さ。暑中、こころよりお見舞い申し上げます。

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 さて、当セミナーは、今回で90回目を迎えます。1995年の設立以来20年、参加者のみなさまのこころが少しでも軽くなったり、温かくなるようなセミナーを目指してきました。その間、不登校に対する社会の認識は少しずつ変わってきましたが、学校に行けない子どもたちと、お母さんお父さんの悩み、苦しみは少しも変わっていないように思えます。そう考えると、このセミナーが長く続いてきたことを喜ぶべきか、わたしたちの思いは複雑です。

 以前、あるお母さんが、「このセミナーは安心して泣けます」とアンケートに書いてくださったことがあります。このひと言は、わたしたちスタッフにとって大きな励みとなりました。
 やはり、わたしたちにできることは、このお母さんの言葉のように、それを聞いた誰かが「明日も頑張ろう」と思える、そんな「ひと言」や「情報」を提供することではないか。そして、現在、みなさまがどのような問題で悩み、疑問を抱き、壁にぶつかっているのか、その生の声に耳を傾けること。この2つを肝に銘じて、90回という節目を機にあらたなスタートを切りたいと思います。

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 今回の第1部は、海野千細さん(八王子市教育委員会学校教育部教育支援課相談担当主任)今村泰洋さん(東京都教育相談センター主任教育相談員)による、90回記念スペシャルトーク「人はなぜ不登校になるのか」です。

 不登校に関する20年の流れを見渡しながら、「受容と甘やかしの違い」「どれくらい休めば治るのか」「見守ることの意味」「心のエネルギーがたまるとは?」「子どもとの距離のとり方」「きょうだいへの影響」「何をもって不登校の解決とするのか」など、参加者のみなさまがアンケートや質問紙にお書きいただいた疑問・質問に応えるかたちで、いくつかの小テーマを設定しました。

 これらの問題を解き明かしながら、思春期の葛藤や成長欲求、自立へと向かう過程での親子関係の変化といった視点から、「人はなぜ不登校になるのか」という大テーマに迫ります。かつて不登校だった子どもたちが、「不登校になったことを後悔していない」「不登校になったから、今の自分がある」と語ることがあります。「人はなぜ不登校になるのか」は、そこに重なるテーマであり、その子を理解するうえで大事な視点を含んでいるように思います。

 長年、不登校や発達障害をはじめ、さまざまな教育相談にかかわってこられた海野さんと今村さんがこのテーマにどう斬り込み、「人にとって不登校はどんな意味があるのか」にどう言及されるのか楽しみです。司会進行は、小栗貴弘さん(作新学院大学女子短期大学部講師)です。
 なお、第2部では、海野さんと今村さんへのご質問に答える時間も設けます。

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 第2部は、当研究会代表、荒井裕司へのとことんインタビュー「不登校の子どもたちが教えてくれたこと」を行います。荒井は、30年以上前から不登校の子どもたちやその親御さんに寄り添ってきました。そのかかわりのなかで1992年にはサポート校「東京国際学園高等部」(不登校の子どもたちを積極的に受け入れる学校)を創立し学園長を務めると同時に、長年、不登校やひきこもりの子どもたちへの家庭訪問をライフワークとして続けています。

 インタビューでは、荒井と“不登校”との出会い、サポート校での実践、学習の遅れや心のケアに関するきめ細かな支援のノウハウ、そのなかで子どもがどう自信と意欲を取り戻していくか、その後の彼らの生き方など、これまで出会った子どもたちや親御さんとの忘れられないエピソードにふれながら、進路選択における基本的な考え方や、不登校・ひきこもりの解決に向けた道筋を探っていきます。聞き手は、霜村麦さん(臨床心理士)です。

  第3部の個別相談では、不登校に関する心と進路の問題にカウンセラーと専門相談員が一対一でお応えします。個別相談は事前にお申込みいただいた方のうち先着30名様に限らせていただきますので、ご了承ください。
 みなさまのご参加を心よりお待ちしています。



●開催日時
 平成26年9月7日(日)13:00〜17:00(開場12:30)

●会 場
 SYDビル2階ホール 渋谷区千駄ケ谷4-25-2 Tel.03-3405-5672
 【交通】JR代々木駅西口・都営大江戸線代々木駅A2下車、徒歩5分

●定員
 160名

●参加費
 1000円

●プログラム
【第1部】スペシャルトーク「人はなぜ不登校になるのか」
講 師

海野 千細(八王子市教育委員会学校教育部教育支援課相談担当主任)
今村 泰洋(東京都教育相談センター主任教育相談員)

司 会

小栗 貴弘(作新学院大学女子短期大学部講師)


【第2部】とことんインタビュー「不登校の子どもたちが教えてくれたこと」
話し手

荒井 裕司(登進研代表)

聞き手

霜村 麦(臨床心理士)

【第3部】個別相談(心と進路の相談)



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2014年6月29日(日)■登進研バックアップセミナー89

不登校―昼夜逆転が治れば登校できるのか

5人の専門家が語る、昼夜逆転、ネット・スマホ依存から留年・転校問題まで

 「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」と詠われるように、5月は一年を通してもっとも爽やかで過ごしやすい季節といわれます。一方、「五月雨(さみだれ)をあつめてはやし最上川」は、じつは5月ではなく6月(陰暦5月)の句。五月雨とは、つまり「梅雨」のことを指しているのです。

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 五月雨と聞いて「五月雨登校」を思い浮かべる親御さんも多いかもしれません。爽やかな季節とはうらはらに、この時期、学校に行けなくなった子どもたちのお母さんお父さんから、いつにも増してたくさんのご相談が届きます。「入学式の翌日から休みがちになり、五月雨登校が続いている」「5月の連休明けからぱったり行かなくなった」「4月から再登校を始めたが、また登校できなくなった」「担任から、これ以上欠席日数が増えると留年になると言われた」など、さまざまなご相談をいただきますが、この時期もっとも多いのが、進学・進級の直後から、あるいはゴールデンウィーク明けから不登校になったというケースです。 

 不登校の初期にあらわれる状態としては、「頭痛、腹痛、発熱などの身体症状」「気力の低下」「突然怒り出す、泣き出す、物や人に当たるなど、感情や行動のコントロールができない」「人目を避け、外出しない、あるいは部屋に閉じこもる」などがあげられますが、なかでも親御さんにとっていちばん気になるのは「昼夜逆転」ではないでしょうか。

 朝起こしに行っても布団を頭からかぶって出てこない(このとき頭痛、腹痛、発熱などを訴えることもある) → お昼頃、ときには夕方頃ようやく起きてきて食事をとる(洗顔、歯みがき、着替えをしない子もめずらしくない) → あとはボーッとテレビを見るかゲームをするか、パソコンやスマホをいじっている → 深夜あるいは朝方までそれが続く → 朝起きてこない。

 毎日毎日このくり返し。親としては、「こんな生活をしていると体を壊してしまう」「朝起きられないから早く寝るように言っても、言うことをきかない」「昼夜逆転を治さなければ学校にも行けないし、受験もできない」「この状態をなんとかしなくては…」と悩むのも当然といえるでしょう。

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  そこで、今回の第1部は「昼夜逆転が治れば登校できるのか〜5人の専門家が語る、昼夜逆転、ネット・スマホ依存から留年・転校問題まで」をテーマに、この時期、不登校の子どもをもつ親がもっとも気になる5つの問題を取り上げ、5人の講師によるリレー講演を行います。取り上げるテーマと講師の方々は以下のとおりです。




①昼夜逆転が治れば登校できるのか 小澤美代子(さくら教育研究所所長)
②不登校とネット・スマホ依存 霜村 麦 (臨床心理士)
③留年か転校か迷ったときの決断ポイント 伊藤亜矢子(お茶の水女子大学大学院発達臨床心理学コース准教授)
④中高一貫校で進路変更を迫られたとき 荒井 裕司(登進研代表)
⑤小中学校で転校する際の準備と手続き 齊藤真沙美(世田谷区教育相談室主任教育相談員)


 第2部は、第1部にひきつづき5人の講師が会場からの質問にその場で答える80分間の超ロングQ&Aコーナー「不登校なんでも質問箱 part2」です。第1部の講演に関連した質問でも、学校側の対応についての悩み、学習の遅れや進路問題、発達障害に関する質問などなど、不登校に関する質問ならなんでもOKです。
 質問は、質問紙に匿名で書いていただきますので、大勢の前で話すのは苦手という方でも大丈夫。回答者の先生方は、いずれも長年不登校の子どもたちと親御さんに寄り添ってきたプロ中のプロ。ぜひこの貴重な機会を活かして、日頃から悩んでいること、困っていること、疑問に思っていることをどんどん質問してみてください。
 第2部の最後には、参加者のみなさまがセミナーの感想や日頃の思いなどを語り合う「シェア」の時間も設けます。

  第3部の個別相談では、不登校に関する心と進路の問題にカウンセラーと専門相談員が一対一でお応えします。個別相談は事前にお申込みいただいた方のうち先着30名様に限らせていただきますので、ご了承ください。

 みなさまのご参加を心よりお待ちしています。


●開催日時
 平成26年6月29日(日)13:00〜17:00(開場12:30)

●会 場
 SYDビル2階ホール 渋谷区千駄ケ谷4-25-2 Tel.03-3405-5672
 【交通】JR代々木駅西口・都営大江戸線代々木駅A2下車、徒歩5分

●定員
 160名

●参加費
 1000円

●プログラム
【第1部】不登校―昼夜逆転が治れば登校できるのか
〜5人の専門家が語る、昼夜逆転、ネット・スマホ依存から留年・転校問題まで
講 師

伊藤亜矢子(お茶の水女子大学大学院発達臨床心理学コース准教授)
小澤美代子(さくら教育研究所所長)
霜村 麦 (臨床心理士)
荒井 裕司(登進研代表)

司 会

齊藤真沙美(世田谷区教育相談室主任教育相談員)


【第2部】「不登校なんでも質問箱 part2」
回答者 伊藤亜矢子/小澤美代子/霜村麦/齊藤真沙美/荒井裕司

【第3部】個別相談(心と進路の相談)


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